100株を持って1年。オリエンタルランドの株主総会に初参加して感じたこと

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100株を持って1年。オリエンタルランドの株主総会に初参加して感じたこと

2026年6月26日、オリエンタルランドの第66期定時株主総会に初めて参加してきました。

場所は幕張メッセ。高崎から新幹線と電車を乗り継いで、だいたい2時間ちょっと。100株を保有して1年。初めての株主総会だったので、正直かなり緊張していました。

でも、それ以上に「勉強したい」という気持ちが強かったです。ディズニーが好きな一人のゲストとして。そして、地方で会社を動かしている一人の経営者として。オリエンタルランドという会社が、今どんな課題を見ていて、どんな未来を描いているのかを自分の目で見てみたかったのです。

※この記事は投資推奨ではありません。あくまで、個人株主として株主総会に参加した体験記です。

オリエンタルランド第66期定時株主総会の会場スクリーン
第66期定時株主総会の会場スクリーン。初参加の緊張と期待が、一気に高まりました。

ディズニーが好きだからこそ、気になることがある

前提として、僕はディズニーが好きです。かなり好きです。だからオリエンタルランドの株を持ったし、株主総会にも行ってみたいと思いました。

ただ、好きだからこそ最近気になることもあります。パークの混雑、キャストさんの対応の変化、一部ゲストのマナー、パスポート価格の上昇、アプリ操作が前提になったことによる便利さと不便さ。そのほかにも、挙げ出すときりがありません。

もちろん、外から見ているだけでは分からない事情もあるはずです。だからこそ、会社側がこうした課題にどう向き合っているのか。株主総会でどんな説明があるのか。そこがとても気になっていました。

幕張メッセに着いた瞬間、空気が変わった

総会は10時開式。僕は9時20分くらいに到着しました。少し早く着きすぎたかなと思いましたが、会場に入るとすでに多くの株主の方が集まっていました。

印象的だったのは、荷物検査などの対応がかなり厳正だったことです。テーマパークの会社という柔らかいイメージとは違って、上場企業の株主総会としての緊張感がありました。

座席は自由席でしたが、質疑応答を希望する人は前方へ行くよう案内されていました。せっかくなので、空いていた前の方の席に座りました。初参加なのに前の方。ちょっと背伸びした感じです。

開式前のVTRで、普通にテンションが上がった

開式前には、東京ディズニーリゾートの紹介VTRが大きなスクリーンに流れていました。

これがもう、普通に良かったです。株主総会に来たはずなのに、気持ちは一瞬でパーク側に引っ張られました。ディズニーの映像はずるいですね。数字を見に来たつもりでも、好きなものを見せられると素直にテンションが上がってしまいます。

オリエンタルランド株主総会の会場で東京ディズニーリゾート紹介VTRが流れている様子
開式前に流れていた東京ディズニーリゾートの紹介VTR。株主総会なのに、普通にパークへ行きたくなりました。

役員が壇上に揃う。その姿がかっこよかった

いよいよ開式。役員の方々が壇上に揃いました。

素直に、かっこいいと思いました。大きな会社の経営陣が並び、株主に向けて会社の状況と未来を説明する。その姿には、やはり独特の重みがあります。

議長は高橋渉社長が務めていました。淡々と進行されていましたが、会場全体の空気を見ながら進めている感じがあり、さすがだなと思いました。

売上高は過去最高。でも利益は少し下がった

事業報告では、2026年3月期の連結決算について説明がありました。

売上高は7,045億3,900万円。過去最高です。一方で、営業利益は1,684億1,300万円、経常利益は1,696億4,100万円、親会社株主に帰属する当期純利益は1,218億8,100万円。人件費や諸経費などの増加もあり、利益は前年を少し下回ったという内容でした。

売上は伸びている。でも利益を守るのは簡単ではない。これは中小企業でも同じです。むしろ規模が大きくなればなるほど、価格、満足度、人件費、投資、ブランド価値のバランスは難しくなるのだと思います。

2035年に向けた計画は、かなり楽しみだった

中長期の話では、2035年に向けた計画が粛々と進んでいることが説明されました。

スペース・マウンテンと周辺エリアの一新、シュガー・ラッシュの世界を舞台にしたアトラクション、ディズニークルーズ、そして2029年度に営業キャッシュフロー3,000億円レベルを目指す計画。さらに2035年には売上高1兆円以上を目指すという方向性も示されています。

いちディズニーファンとしては、単純に楽しみです。一方で、投資家として見ると「これだけ大きな投資を続けながら、どう利益を出し、どう満足度を維持するのか」という視点になります。楽しいだけではなく、かなり難しい経営をしている会社なのだと改めて感じました。

質疑応答で見えた、株主の熱量

30分ほどの事業報告と事業計画の説明が終わった後、質疑応答の時間が1時間半ほどありました。

ここで驚いたのが、株主の熱量です。質問の内容が濃い。ディズニーへの愛も強い。会社への期待も大きい。単なる投資先というより、「自分たちの大切な場所を運営している会社」として見ている人が多いのだと感じました。

印象に残った質問のひとつは、外国からのお客様や価格設定、年間パスポートに関するものでした。要するに、会社が収益を追うあまり、本当のファンを置き去りにしていないか。何度も足を運び、パークにお金と時間を使ってきた層をもっと大切にしてほしい、という趣旨だったと思います。

この意見には会場から拍手が起こりました。会社側の回答は、外国からのお客様も大切なお客様の一人であり、年間パスポートについては現時点で復活を考えていない、という趣旨でした。同時に、一人ひとりのゲストを大切に考え、今後も社員一同で運営に取り組む、という姿勢も示されました。こちらにも拍手が起こりました。

このやり取りを見て、ブランドを持つ会社の難しさを感じました。誰かを大事にすると、別の誰かが置いていかれたように感じることがある。全員を満足させるのは、本当に難しいのだと思います。

価格、満足度、利益率。そのバランスの難しさ

もうひとつ印象に残った質問がありました。質問の組み立てがとてもきれいで、声も通る方でした。

内容は、売上高は過去最高だが利益は横ばいに近い。物価高や人件費高騰の中でコストコントロールは難しい。一方で価格転嫁を入場料に寄せすぎると顧客満足度が下がる。その難しいバランスの中で、新たなニーズや高利益率の商品開発をどう考えているのか、という趣旨でした。

ほう、いい質問だ。そう思いました。

総会後、その方の周りには人が集まっていました。近くの方に聞くと、投資に関する発信もされている佐田志歩さんという方のようでした。一緒に写真を撮ってもらいたい気持ちもありましたが、そこは弱心臓を発揮して遠くから眺めるだけで終了しました。

それはさておき、この質問は自分の会社にもそのまま刺さります。価格を上げれば利益は出やすくなる。でもお客様の満足度は下がるかもしれない。安くすれば喜ばれるかもしれない。でも会社が疲弊して続かない。結局、経営はこのバランスをどう整えるかの連続なのだと思います。

株主総会は、投資の勉強というより経営の勉強だった

今回参加して一番感じたのは、株主総会は単なる投資イベントではないということです。

もちろん、株主として数字を見る場ではあります。でもそれ以上に、会社が何を大切にしているのか、どんな課題に向き合っているのか、どこにお金を使い、どこで利益を作ろうとしているのかを学ぶ場でした。

地方で中小企業を経営している自分にとっても、学びは多かったです。規模はまったく違います。それでも、利益率、顧客満足度、人件費、ブランド、投資、将来の出口。考えるべき論点は、意外と似ているのかもしれません。

好きだからこそ、厳しく見たい

僕はこれからもディズニーが好きだと思います。オリエンタルランドも応援したいです。

ただ、好きだから全部肯定するのではなく、好きだからこそちゃんと見たい。混雑や価格、サービスの変化に対して感じる違和感も、ただの文句で終わらせず、会社がどんな戦略で乗り越えようとしているのかまで見ていきたい。

これは投資にも経営にも通じることだと思います。好きな会社を持つなら、数字も見る。現場も見る。未来も見る。そして、自分の暮らしやお金の整え方にもつなげる。

また来年も参加したい

初めての株主総会は、想像以上に面白く、想像以上に勉強になりました。

来年もまた参加したいです。できれば今度は、うちの役員たちも連れて行きたい。きっと良い学びになると思います。

幕張メッセ入口にあるオリエンタルランド第66期定時株主総会の案内看板
幕張メッセ入口に掲げられていた、オリエンタルランド第66期定時株主総会の案内看板。来年もまた参加したいと思える一日でした。

ディズニーが好きで、投資もしていて、経営にも悩んでいる。そんな自分にとって、今回の株主総会はかなり良い経験でした。

100株を持って1年。ようやく、ただ株価を見るだけではない投資の面白さが少し分かった気がします。

参考資料

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